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フローカンパニー

結果ばかりを重視しすぎるストレスの多い現代社会に、「心のあり方」こそが最大のパフォーマンスにつながることを教えてくれる書籍です。これからの自分の生き方の指針としたいです。とても感銘を受けまた書籍です。どの世界でも結果を出しているひとは、目に見えない「心のあり方」の重要性を理解し実践しているのだと思います。「フローな状態」を個人が実践できれば強い組織になれると思います。そして「フローな状態」を無意識で習慣化にできれば最強な状態、豊かな生き方になるのだと思います。

結果から心へ、ストレスからフローへ

心の良い状態があってこそ、良い結果が伴う。ふと振り返るとその考え方がわかる気がします。過度に楽観的でもなく、悲観的でもなく、フラットな心の状態、機嫌がよい心の状態でいれたときが、自分のなかでのベストなパフォーマンスになってたなと思います。

結果を出すためにパフォーマンスをなんとか上げようとして、そのために元気を犠牲にし、心を病んでいくというネガティブ・スパイラルに対して、フローはその流れを逆回転にできるという理由は簡単である。フローは、結果エントリーとはまったく逆に、心から入っていく「心エントリー」の考え方だからである。心エントリーの人は、常によい心の状態を保つことを心がけている。心の状態を第一に考えている。前日に何があっても、朝出がけに嫌なことがあっても、仕事にとりかかるときには、もうよい心の状態が整っている。

フローカンパニー 著者:辻秀一

心を揺るがすもの

外的な影響に影響を受けていると、自分の心が疲れ、自分の限られた時間を無駄にしてしまうのだと再認識です。過去に読んだ本にも同じようなことが書いてあり、本質は同じなんだと実感させられます。上司に理不尽なことを言われて、嫌な気持ちになる。その嫌な気持ちをずーっと引続っているのは時間の無駄なんですよね。自分で制御できない他人の言動ではなく、制御できる自分の心をコントロールすることにもっとフォーカスするべきなんですね。強く共感するマインドです。また心の構造を理解しておくと、フロー状態の理解が深まるようだ。心の状態にはセルフイメージとセルフコンセプトがあるそうだ。セルフイメージは、心のエネルギー、感情状態のこと。外的要因で揺らぎやすいのがセルフイメージ。セルフコンセプトは、潜在意識、固定観念、思い込みのこと。過去の経験などから「とらわれ」があるのがセルフコンセプト。無意識で決めている、自分の思考パターン、行動パターンは「とらわれ」によるものだという。

ほとんどの人は、外部の影響に対処し、自分の心をフローに維持する努力はしようとしないで、自分の心を環境や経験や他人などの外部要因のあるがままに委ねてしまっている。自分の心は自分のものなのに、自分で心のありようを決めないで、外部要因に決めさせてしまっている。だから、こういう人は、いつも環境や経験や他人のせいにしている。そのほうが一瞬だけ心が楽になるのだ。「あいつがいるから、うまくいかない」、「今日は雨が降っているから、お客さんがすくない」「この季節には、この商品は売れない」と思えば、結果がでなくても心はいくぶん楽になるのである。でもここで大事なことは、外部要因は自分では変えられないということである。変えられないものに自分の心が影響を受けて千々に乱れるから、よけいにストレスがかかる。この結果、ストレスの二重奏、三重奏の中に入っていき、ネガティブスパイラルに落ち込んでいくわけだ。だから、こういう人は、たいてい、いつもこう言っている。「何かよいことないかな〜」よいことが起これば、自分はやる気がでると思い込んでいる。もちろん、そうそう都合よくよいことは起こらない。結果、永遠にやってくることのない「よいこと」を夢見ながら、ひたすら現状を耐え忍ぶしかなくなり、自分の人生さえ自分の思い通りにコントロールできない。

フローカンパニー 著者:辻秀一

働くことの価値

「働くことの価値」は”一生にわたっての学習”、高田社長の教えはフローに導く言葉。この考えを持ちながら、自分が課せられた目標から逃げることなく、企業に貢献する結果にコミットすることが、働くということなんだと思います。お金のためだけに働くのは、なんか寂しいですよね。

ジャパネットたかたの社長が社員にずっと言っているのは、「人間はなぜ働くのかを考えなさい」ということだ。高田社長は、社員に対して目標達成という数字以上に、いつも社員に言っていることがある。それは、「一生にわたって学習していくという価値の存在こそが働くということの真の意味なんだ。それに気づけない人は、働くことがしんどくなる。私は、社員に対してしんどいことを強いているのではない。どうかこの価値に気づいてほしい」

フローカンパニー著者:辻秀一

感情は記憶されやすい

人間の脳は感情を簡単に記憶しやすいようにできているそうだ。勉強で使う脳とは別のところに記憶される。人間の脳の仕組みを理解しておくことが、自分自身の心の状態を意識して理解できるのだと思います。悪い感情になったときこそ、この仕組みを思い出すことで心を良い状態に保てるポイントになると思う。

感情を記憶するのは海馬ではなく扁桃核といる部分だ。ここは、一度記憶した感情を忘れずに溜め込んでしまう。たとえば、、肉食動物の体臭に気づいたときに、「このニオイはトラだな。よし、危険だから逃げよう」などと考えていては生死にかかわる。ニオイをかいだ瞬間に恐怖の感情がわき、とっさに退避行動をとるほうが、効率的で、より安全である。人間は自分の生命の安全や生理的欲求が叶いやすい外的要因の変化にはよい感情が起こり、その逆に、生命の危機を招きやすく、生理的な欲求を阻害する外部要因の変化には悪い感情が起こり、より安全に、子孫を効率的に残せるような行動を自然にとるシステムが、私たちの遺伝子の中にプログラムとして組み込まれている。

フローカンパニー:辻秀一

与えるマインドでフローになる

フローな状態になるにはどうしたらよいのか?書籍の中ではいくつか書いてありましたが、なかでも①リスペクトマインド(尊重する)②チアマインド(応援する)③アプリシエイトマインド(感謝する)この3つのマインドを大切なんだと思う。

相手に何かを与えると、相手は嬉しいからフローになる。すると与えた側の心も、鏡に映るかのように、フローになる。与えるとフローになるのは、相手からそれに対する見返りを期待しているからではないので、相手がもらっていることに気づかなくてもいい。返ってくるからではない。ただ与えるだけでフローになれるのである。すなわち、お返しを期待するペイバックの発想ではなく、ペイフォワード発想であり、与えることで自分の心をフローにするという「フォワードの法則」と呼ぶ。このフォワードの法則には、次の三つがある。マイケル・ジョーダンが引退する際に世界中ののメディアを前に、「もっとも成功する1つこそ、リスペクト・マインドだ」と歴史的なコメントを残している。

・リスペクト・マインド(尊重する)

・チア・マインド(応援する)

・アプリシエイト・マインド(感謝する)

フローカンパニー:辻秀一

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